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デザインによる都市OSの変換

「江戸」の都市設計に学ぶ“AI後”のイノベーションとクリエーション──「密集」と「余白」が重要な理由

第1回ゲスト:東京都市大学 環境学部 特別教授 涌井 雅之(史郎)氏【前編】

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なぜ「江戸」の街は300も年前にサーキュラー・エコノミーを実現していたのか──“動脈”と“静脈”が機能する持続可能な都市設計

涌井:加えて、ゴミ処理も徹底していました。ゴミのことは塵埃(じんあい)と言っていたのですが、塵埃は「厨埃」という台所から出るゴミと、「雑埃」に分けられ、「厨埃」は埋め立てに使いました。

「雑埃」のほうは、これぞサーキュラー・エコノミーといった方法。例えばその「雑埃」が着物だったとすると、まずは悉皆屋(しっかいや)さんという、着物の洗い張りや染め直しなどをしてくれる業者が引き取って、シミ抜きをしたり洗い張りをしたりして新品同様の着物にして再販します。着物のまま再利用できなくなると、縫製をといて座布団にしたり布団にしたりします。そして、それが今度はボロボロになってくると、引き裂いて「裂き布」を作って背負子(しょいこ)などに使う紐にするんです。完全に再生循環型なんですよ。

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