ものづくり企業のイノベーションを支える組織体制
イノベーション推進本部は、技術開発・探索をする部隊と事業開発をする部隊の2つに分けられている。禰寝氏はその両方が必要だということを実感していたという。なぜなら、禰寝氏は日立製作所の中央研究所の研究者からキャリアをスタートしているからだ。
禰寝氏は研究者として技術開発に携わり、中央研究所の企画室長にまでなるなかで、様々なテーマで技術をどう研究開発していくか、技術をどう製品につなげていくかを考えてきた。その後、日立ハイテクノロジーズに移って最初の3年は那珂工場(現・那珂事業所)で設計部長として勤務し、製品を作って事業にしていくところを担当したという。そのなかで、事業というものは、アイデアから技術を作り製品を作り、それをどういう風に売るか考えてお客様から評価をいただくまでの一連の流れがあり、新規事業はそれを小さいサイズで素早く行わなければいけないと考えた。そこで、こういった2つの部隊からなる体制にしたという。