今回、IoT宅配ボックスの設置により再配達率が41%から16%に減少したという結果となった。それにより、期間中に約141時間の宅配事業者の労働時間削減、約301kgのCO2削減(杉の木約22本のCO2吸収量に相当)が実現したとしている。なお、最終結果は2020年春頃に発表する予定だという。
IoT宅配ボックス宅配実証プロジェクト中間結果の要点は以下のとおり。
約8割のユーザーがIoT機能について便利さを感じ、使用頻度が高いほど再配達削減に貢献
約8割のユーザーが、スマートフォンでの宅配ボックスの操作や荷物の状態確認などIoT機能について便利さを感じていることが分かった。IoT機能の満足度について項目別にみると、「スマートフォンでの荷受け通知」(83.7%)、「荷物の投函・取り出しなどの履歴確認」(75.5%)といった機能が特に高く、荷受け通知、投函・取り出しの履歴確認、録画などのIoT機能を頻繁に使用したユーザーほど、再配達削減に貢献(再配達率10%)している傾向にあった。
9割以上のユーザーにおいて、受け取りに関するストレスに改善がみられる
IoT宅配ボックスの設置後、9割以上のユーザーにおいて宅配便の受け取りに関するストレスに改善がみられた。項目別では、「再配達を依頼する手間が減った」(91.8%)、「必要な時に荷物が受け取れるようになった」(91.8%)、「配達時に待機することが減った」(88.8%)など、事前アンケート時に抱えていた悩みなどが改善されている結果となった。また、設置により「荷物受け取りのためのスケジュール調整の手間がなくなった」(94.9%)、「不在票を見るストレスが減った」(89.8%)、「今までより気軽にネットショッピングが楽しめるようになった」(76.5%)といった日々の暮らしにおいても変化や効果がみられた。
8割以上のユーザーにおいて、環境問題についての関心向上
8割以上のユーザーにおいて、再配達に伴う労働生産性の低下や、CO2排出量の増加といった“再配達における社会問題”についての関心が高まっていることが分かった。また、地球温暖化や省エネ対策など再配達以外の環境問題についても関心が向上していることも分かった。