Whimがヘルシンキ市民の移動を変えた理由
Whimとは、フィンランドのヘルシンキ市で使われている、あらゆる移動手段の利用を一つのアプリで完結させ、公共交通機関の利便性を高めるサービスです。複数の移動手段を組み合わせた最適ルートの検索、必要な移動手段の予約、運賃の決済といった従来煩雑であった手続きが、ワンストップで完了します。
一番の特徴は、「料金形態が月額制である」という点です(旅行者、訪問者向けに一部都度払いプランもあります)。月額料金を払えば電車・バス・タクシー・レンタカー・ライドシェア・バイクレンタルなどに乗り放題となり、異なる交通手段を組み合わせて、最適なルートを示してくれます。Whimの高い利便性が、自家用車での移動を上回るメリットを生み出し、月額料金というサービス形態が、「使わなければ損」というペナルティに近しい働きをすることで、自家用車の利用頻度減少、公共交通機関の利用拡大という行動変容につながっています。