両利きの経営におけるダイナミック・ケイパビリティ
梅本:「物語マトリクス」を用いて両利きの経営をより実践的に説明する前に、ダイナミック・ケイパビリティとの関連についても触れさせてください。
加藤:ダイナミック・ケイパビリティというのは「自社を革新する力」のことですね。対になるのはオーディナリー・ケイパビリティで、これはファイナンス力や技術力などの個別オペレーション能力のことを指します。対してダイナミック・ケイパビリティの中身は、Sensing (感知)、Seizing(捕捉)、Transforming(変容)である、と言ったのがデビッド J.ティース教授です。