今回開発したKMCは、「作業の半分はロボットと」「管理の半分は遠隔で」「全てのプロセスをデジタルに」の3点をコアコンセプトとする鹿島スマート生産ビジョンの実現に寄与するもの。
KMCに用いられた「KOTOWARI」は空間データ(例:3次元点群データや画像データ)を取得/保存/活用するためのアプリケーションを開発できるPXDT独自のプラットフォーム。PXDTは、今後も「KOTOWARI」の新機能拡充に向けた開発を継続し、建設、不動産、農業、製造、運輸、医療、介護、社会インフラなど多様な業界・場面に「KOTOWARI」を展開することで、その現場の課題を解決し、社会全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していく、としている。
「KOTOWARI」について
PXDTが開発した「KOTOWARI」は、空間データ(例:3次元点群データや画像データ)を取得/保存/活用することで、空間にある多様な事象をデジタルデータとして取り扱い、統合的に解析する高度なアプリケーション(例:空間のデジタル化、リモート点検、異常検知、産業機器の知能化)の構築を可能とするとしている。
具体的には、KOTOWARIプラットフォーム上の適切なモジュールを組み合わせることで、業種業態ごとの課題/ニーズに合わせたアプリケーションを構築できるほか、センサーの追加/統合/乗り換えも容易に行うことができるため、開発したアプリケーションを継続的に進化させることが可能です。これにより空間データを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)を種々の現場で持続的に実現することに寄与するという。
共同開発したKMCについて
KMCは、BIMモデルとセンサー・デバイスを用いて施工中に取得する空間データを蓄積し、施工管理のさまざまな業務での汎用利用を可能とするもので、KMCに蓄積したデータを他のシステムから呼び出して利用するためのAPI(Application Programming Interface)を備えている。
KMCの特長は、次のとおり。
- 蓄積した一次データを組み合わせ、さまざまな二次データを生成します。これらのデータを用いることで施工中の建物を可視化し、工事進捗を多面的に把握。たとえば、BIMと点群データを重ね合わせて比較し、施工が完了した部位を色分けした画像(出来形ビュー)を生成し蓄積する。また、部材ごとの施工進捗率(数値データ)を算出して蓄積。
- KMCで生成した出来形ビューは、PXDTが独自に開発した専用の3次元ビューワで閲覧が可能。また、現場に設置したWebカメラからKMCにアップロードされた映像は、リアルタイムにWebブラウザーで閲覧することができる。過去の画像との差分検出により変化のあった個所を色分けして表示することもできる。
「KOTOWARI」の今後の展開
PXDTでは今後も「KOTOWARI」で対応可能なセンサーの追加やアルゴリズムの追加といった新機能の開発を継続して行い、建設、不動産、農業、製造、運輸、医療、介護、社会インフラなど多様な業界・場面へ展開することで、その現場で発生する課題を解決し、社会全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していく、と述べている。