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つくることで学ぶ-クリエイティブ・ラーニング

第2回

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創造活動のなかで「つくることによって学ぶ」

 創造的な組織は、絶えず新しいことに挑戦し、これまでにない事態に頻繁に直面することになる。なぜなら、「創造とは一種の“冒険”」だからである。そのような冒険的な創造活動を続けていくと、手持ちの知識やスキルでは足りなくなってくる。そのため、「つくる」ことに取り組むとともに、知識やスキルを高めることも考えなければならなくなる。しかし、フロンティアを開拓している最中に、知識やスキルの獲得のための時間を十分に取ることは難しい。しかも、新しいことであればあるほど、求められる知識やスキルは学校や教材のようなもので簡単に手に入るわけではなくなってくる。それでは、一体どうしたらよいのだろうか?

 忙しいビジネスパーソンにはよくある状況だが、このような状況における理想の方法は、「つくることによって学ぶ」ということである。つまり、自身の創造の活動を通じて学ぶのである。「learning by doing(体験によって学ぶ、為すことによって学ぶ)」という言葉を聞いたことがあるかもしれないが、その「創造活動」への特化バージョン(learning by creating)だということができる。

 これまで「学ぶ」ことはインプットであり、「つくる」ことはアウトプットだと捉えるのが一般的であった。つまり、「学ぶ」ことと「つくる」ことは別物だと認識されていたのである。しかし、「つくる」ことは「学ぶ」ことに直結し得る。この認識の転換がまず必要である。人は、つくることによって学ぶことができる。

 次ページでまず、「つくることによって学ぶ」を実践している人々をみてみよう。

次のページ
「何かをつくるとき」には、同時に“自分もつくられる”

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この記事の著者

井庭 崇(イバ タカシ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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