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CRM利用定着率100%!AnyMind Group事例に学ぶ、ツールの利用定着化5つのポイント

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顧客とのコミュニケーションロスをなくしたい

――はじめに、お二人がご担当されている業務について教えてください。

大川:2018年にAnyMind Group入社し、以来、CFOとして資金調達やM&Aを含めた財務戦略などを統括しています。現在はバンコク拠点にて、コーポレートガバナンスの強化を担っています。

増田:2017年にAnyMind Groupに入社し、ベトナム拠点を経て、現在はバンコクでグループ全体の基幹業務システム導入やバックオフィス体制の構築プロジェクトを担当しています。2019年12月からは、大川やエンジニアと一緒に、CRMツール導入プロジェクトを進めています。

AnyMind Group CFO 大川敬三氏/AnyMind Group Manager, Corporate planning 増田隆宏氏
AnyMind Group CFO 大川敬三氏(写真右)
AnyMind Group Manager, Corporate planning 増田隆宏氏(写真左)

――なぜCRMを導入しようと考えられたのでしょうか。

増田:導入以前、当社は大きく2つの課題を抱えていました。一つは、「顧客とのコミュニケーション情報が複数個所に点在していた」ことです。当社は世界13ヵ国にまたがって事業を展開させていることもあり、それぞれの国やチームで個別に管理ツールを利用したり、スプレッドシートを作成したりして運用していました。ですが、管理が分かれているとリアルタイムで全拠点の現状把握をすることに課題が生じます。過去のコンタクト履歴を完全に把握せずに連絡してしまう、反対にフォローが追いついていないなど、顧客とのコミュニケーションロスが起こっていました。

 もう一つは「営業プロセスの精度向上」という課題です。情報が分散しているため、売上の見通しや個人の営業活動を踏まえたフィードバックをマネージャーがタイムリーに行えていないなどの課題が発生していました。

大川:弊社はグローバルでERPシステムを導入しており、当初はそのシステムで情報を一元管理しようとしていたのですが、より効果的な顧客情報や見込み案件管理の方法を探るべく、CRMツールの導入を検討するようになりました。

 ですが、他社の導入事例のヒアリングなどを行う中で、「導入しただけで使いこなせずに放置されている」といった話を耳にすることもあり、活用できるかを不安視する声も根深くありました。それでなかなか前進できずにいましたが、拡大する事業規模を踏まえると先程挙げた2つの課題に対処する必要性が高まってきたことから「HubSpot」の導入を本格的に進めることになりました。

自分たちの思想にあったツールを選ぶ

――数あるCRMの中で、HubSpotを選んだ理由は何だったのでしょうか?

大川:どのCRMツールを選んでも、導入・浸透するハードルは高いと認識していたので、導入プロセスにおいてより社内メンバーに受け入れられるユーザーインターフェースや機能を備えているものは何かという視点を持って選んでいきました。

 中でもHubSpotを選んだ一番の理由は、情報管理に対する思想が当社のイメージと最も近いと考えたからです。我々がCRMツールを使って目指していたのは、AnyMind Groupの中にあるすべての情報の一元化。それを実現するには、営業メンバーに限らず、より多くのメンバーがツールを使える状態にしないといけません。

 その観点でいくと、課金体系も大事な要素になります。利用ユーザー単位で課金されるようなものだと、ユーザーアカウント数を削減しどうコストを最適化するかを考えるようになってしまうと感じていました。

 その点HubSpotでは、コンタクト(CRMに登録した見込み客)や取引パイプラインの管理などのコアな機能は、利用ユーザーの制限なく利用できる仕組みを採用しています。その点は我々の実現したいイメージに近いと感じました。

増田:そして2019年11月に契約を結び、2020年3月にプロジェクトチームを発足して本格的に取り組みをスタートしました。

 4月頃からはテスト運用を開始し、同時に蓄積されていた情報をHubSpotに入れる事前準備を完了。翌5月には運用の目途が立ったので全体向けに説明会を行い、6月から運用開始といった流れで、契約から6ヵ月ほどで運用に至りました。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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