アプリを自由に追加できるスマートフォンと同じ発想のサービス設計
──EDGEMATRIXは映像エッジAI用のプラットフォームとのことですが、どんなものなのでしょうか。
重留:Edge AI Boxのようなエッジに設置するデバイスは1台、2台ではなく、数十台から数百、数千台という単位で日本全国、もしくは世界各地に配置されることになります。これを1つずつ人間が管理することは現実的ではありません。そもそも、僻地や人間が入れないような部分に設置することもあり、遠隔地から自動管理できなければなりません。そのために弊社がご用意しているのがEDGEMATRIXです。EDGEMATRIXでは、Edge AI Boxの設置場所を地図表示し、Edge AI Box、カメラ、AIアプリの設定、操作、運用、更新等をネットワーク経由で実行できます。
また、Edge AI Box上で稼働するAIが映像データを解析して異常を検知した時、アラートを発し、メールやLINEで通知し、さらにその現場の映像をブラウザに多数同時表示することもできます。現場で映像データをAI処理して統計データを送るだけではなく、何か起きた時にはどこにいてもインターネット経由で現場映像を確認できる仕組みを備えています。
松井:EDGEMATRIXでは、様々なAIアプリを選び、使うことができます。そのアプリを提供する手段が「EDGEMATRIXストア」というものです。Edge AI Boxを利用するお客様は、アプリを独自に開発する必要はなく、アプリストアから求める機能のアプリを探して導入するだけで利用することができます。
──基本的な便利機能に加えてアプリストアからアプリをインストールすれば自分の求める機能を追加することができるという点では、スマートフォンと同じと考えられますね。
松井:そうですね。スマートフォン、プラットフォーム、アプリストアの関係をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
一口に「映像エッジAI」といっても、お客様によって使う目的は様々です。目的や時期に応じて必要なアプリを自由に選択していただくことで、より使い勝手の良い環境に整えていただけます。現在は約20タイトルのアプリが掲載されていますが、新規の開発パートナーさんも最近増えており、これから新しいアプリをどんどんご提供していきたいと思っています。