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「三位一体の経営」の実践者

シニフィアン小林氏と語る、IPO前後の「三位一体の経営」──資本市場への説明能力が成長の鍵となる理由

ゲスト:シニフィアン株式会社 共同代表 小林 賢治氏

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 『三位一体の経営』の著者であり、みさき投資 代表取締役社長 中神 康議氏が、三位一体の経営を実践する経営者との議論から新たな企業経営の行動パターンを探索する本連載。今回は、スタートアップの持続的成長を支援し新たな産業を生み出すことを目指すシニフィアン株式会社の共同創業者である小林 賢治氏を迎え、ポストIPOのスタートアップにとっての「三位一体の経営」の意義を聞いた。

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連続起業家のエコシステムがなく、経営の知見が拡散しない日本で

中神 康議氏(以下、敬称略):今日は小林さんに、スタートアップにおける「三位一体の経営」についてお伺いします。その前に、シニフィアンの立ち上げ経緯や主な活動を改めて教えてもらえますか。

小林 賢治氏(以下、敬称略):私はDeNAで9年間、執行役員・取締役として経営に関わってきました。その頃から課題に感じていたのが、日本ではこの四半世紀ほど産業を生み出すレベルの規模にまで大きく成長しているGAFAMのような会社が生まれていないということでした。ヤフーや楽天ももちろん素晴らしい会社ですが、GAFAMのような規模ではありません。成功したと言われたDeNAやサイバーエージェントも、当時の時価総額で3,000〜5,000億円ほど。このレベルに留まっているのは日本全体にとって良くないと思っていました。

 要因のひとつとして、リスクマネーの不足がしばしば挙げられてはいましたが、加えて私たちが課題だと感じていたのは、経営の知見が流通していないことでした。0から1を立ち上げるのも大事ですが、1から10、10から100に持っていくためのノウハウが欠けているのではないか、と。

 アメリカでは、シリアルアントレプレナー(連続起業家)が積極的に活躍しています。例えばイーロン・マスクはPaypalマフィアであり、Paypalで成功した後にスペースX、テスラなど複数の会社を経営しています。一方、日本の成功した上場ベンチャーの多くでは、現在でも創業者が経営しています。楽天やサイバーエージェントでは創業者が今も強いリーダーシップを発揮していますし、DeNAでも創業者が引き続き経営メンバーに残っています。創業者だけでなく、初期から経営者を支える役員なども含めてあまり辞めておらず、会社が大きな規模になる上での成功の知見がほかの会社に散っていくことが少ない。さらに、アメリカと違って社外取締役が多数ボードに入っているわけではないので、社外取締役を介したノウハウの移転もほとんどない。だから、後に続く起業家が成長の過程でみんな同じような落とし穴にハマります。

 自分が過去の経営経験を通して得てきた知見や、手痛い失敗をした時の経験をほかのスタートアップに注入すれば、落とし穴にハマらずにもっとすくすく成長できる。そのような意図でシニフィアンを立ち上げました。mixiで同じような苦労の経験がある朝倉祐介と、ソニーや日立などの改革に成功した企業などをバンカーとして直近で見ていた村上誠典と、上場前だけでなくIPO以降の継続成長も支援することで新たな産業を創ることをテーマに共同で創業しました。

中神:なるほど。シニフィアンの主な取り組みは?

小林:エンゲージメント型のグロースファンドである「THE FUND」ですね。そもそもファンドをやろうと思って起業したわけではないのですが、上場後にも成長していく会社に関わっていくには、上場してからではタイミングが遅い。例えば、上場してからでは資本政策を大きく見直すことは難しいなど、打ち手が限られてしまう。一方、上場前から関わろうとしたとき、単にアドバイザリーサービスにとどまるのでは小さなビジネスに留まってしまう。それならば、まさに「三位一体の経営」に近い形で、株主として同じ船に乗り、長期スパンで一緒に成長をエンジョイしようと考えました。

小林賢治
シニフィアン株式会社 共同代表 小林 賢治氏

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この記事の著者

やつづかえり(ヤツヅカエリ)

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