人間の満足度を高める「テクノロジーの人間化」
宇田川:以前、学生が「トヨタがハイブリッドカーをいち早く開発できたのはなぜか」というテーマで研究をしました。すると、トヨタもいろいろな領域で研究開発の種まきをしていて、そのうちのひとつが事業環境の中で可能性を見出せたので、いち早く事業化したものがプリウスなどにつながっているのだとわかりました。トライアルさんも、意識的にチャレンジの幅を広げているのでしょうか。
亀田:そうですね。ずっと選択と集中だけを繰り返していては、企業の発展は難しい。まさに「両利きの経営」のように、常に新しいところで探索しなければいけません。それこそトヨタも、もともとは織機の会社ですよね。それが自動車を立ち上げ、ファイナンスや住宅、ウーブン・シティみたいなことまで、新たなチャレンジをずっとやっていますよね。