ビジョン作りに必要な「3つのステップ・3つの力」
独創的なアイデアを打ち立てるためには、一人で観測可能なありとあらゆる現象に対して「なぜ」と疑問をもって検討することが必要だ。世界で通用する強烈なオリジナリティを追求する際、時には批判的にならなければいけない。自身のアイデアは、どうしてもかわいくて大事なものに見えてしまうものだが、それを徹底的に叩いて高める必要があるのだ。石井氏は、自身のアイデアを撃ち落とす批判の「ミサイル」を連射し、それに対して迎撃策を考えることで、どんな攻撃にも撃ち落とされない高度にまでアイデアを高めたのだと述べる。
ただ、そうやってアイデアを高める独創のステップは非常に重要であるものの、一人ですべてのアイデアを高度化できるというわけではない。そこで必要となるのが、独創性を共有する少数精鋭のチームだという。ビジョンを共有し、共鳴してもらって一緒に進める「協創」のステップが重要となるのだ。石井氏も、MITメディアラボのタンジブル・メディア・グループで「協創」を行なっている。