楽天グループ(以下、楽天)は9月15日、「楽天市場」における適切な流通環境の構築に向けた取り組みについて、食品メーカーを中心に13社を招き、「安心・安全な取引環境構築の取り組みに関する報告会」を開催した。
参加企業は以下のとおり(五十音順)。
- 石屋製菓
- ウェルカム
- 鎌倉紅谷
- サントリーホールディングス
- ジェイ・ワークス
- シュクレイ
- 新保哲也アトリエ
- 大正製薬
- 虎屋
- BAKE
- ヨックモック
- LINDT & SPRUNGLI JAPAN
- 渡辺製作所
報告会の内容は以下のとおり。
- 適正な流通環境の構築に向けた取り組みと成果の報告
- 包括連携協定締結後の取り組みの効果についてメーカー各社からのコメント
- 意見交換
楽天は、2021年8月より、主に食品メーカーと包括連携協定を締結。楽天市場で販売される商品の安全性に関する調査や、不適切な転売行為、商品のモニタリングにおいて、メーカー各社と連携に取り組んでおり、現在では非食品メーカーを含む27社と連携している。今回の報告会は、1年間の取り組みや成果についての報告と、意見交換を行う場として設けられたものだという。
報告会には、楽天市場の品質管理担当者やECコンサルタントなど11人と、メーカー13社から24人の担当者が参加。楽天の担当者から、2021年8月以降、楽天市場における食品の不適切な転売行為に関する、ユーザーやメーカーからの通報数が減少していることなど、取り組みの成果を報告したという。
また、報告会に参加したメーカー担当者からは、ブランドイメージの向上など、不適切な転売商品が減少したことによる効果や、今後楽天に期待することなどについて共有があり、質問事項に楽天の品質管理担当者が回答するなどの意見交換も実施したとしている。
参加メーカーのコメント(一部抜粋)
- 包括連携協定の締結後、楽天と連携強化でき、楽天市場における自社商品の転売はほぼなくなった
- 食品転売については、食品衛生上の問題だけでなく、業者の大量購入により、本来商品を必要としているお客様に商品をお届けできなくなるなどの問題がある
- 不適切に転売されている食品を購入しないよう、消費者への注意喚起も必要であり、こういった食品転売対策の取り組みを世の中にPRしていきたい
- 包括連携協定の締結後、不適切な転売が減少したことで、自社のブランド価値が向上したと考えている
- 食品を販売する企業として、不適切な転売により本来の商品品質が損なわれた状態で、お客様が健康被害を受けることは大きな問題だと感じている
- お客様が直接口にいれる食品を販売する場として、「楽天市場」が食品の転売を禁止し対策を講じていることを、大変心強く感じている