東京建物は2026年8月6日、東京駅前・八重洲に食分野のイノベーション拠点「TOKYO FOOD LAB」を開設したと発表した。同拠点は、食の技術や文化の共有・体験を促進し、都市と地域、企業、料理人をつなぐ共創の場の構築を目的とする。

TOKYO FOOD LABの第一号プロジェクトとして、「食の旅 SHOKU-TABI」を同日から開始した。このプロジェクトは、若手料理人コミュニティCLUB REDとの共創で、日本全国各地のユニークな食材や背景に焦点を当てる。CLUB REDのシェフたちが、週替わりで各地の素材を生かしたポップアップレストランを八重洲で展開。地域固有の食の価値やストーリーを都市部から発信し、地域との新たな関係や価値循環の創出を目指す。
「食の旅 SHOKU-TABI」は単なる飲食体験の提供にとどまらない。人材・文化・投資の地域循環を促す「実験と発信の場」として運営されている。都市と地域、企業、シェフを繋ぐことで、首都圏から全国の食文化発信、地域認知、新規事業機会へと発展させる構想だ。プロジェクトの初回テーマは鹿児島県徳之島町の食材に設定。「ars」オーナーシェフの髙木和也氏が現地生産者を訪ねて選び抜いた素材を活用したコース料理を提供する。今後も日本各地の食文化や食材を取り上げる予定。ポップアップレストランの運営は数カ月間継続される見込みで、予約は公式インスタグラムから受け付ける。

八重洲という立地は、歴史的に食文化の中心として発展してきた背景がある。東京建物は本拠点の開設により、賃料や立地以外の新たな価値でオフィス移転先として選ばれるYNK(八重洲・日本橋・京橋)エリアの実現も目指している。
TOKYO FOOD LABはグランメゾン級の厨房や客席(22席)を備え、食に携わる企業やシェフ、スタートアップが研究開発や交流、社会課題解決に取り組むコミュニティ拠点として機能する。過去に京橋で運営されていた同名の拠点は2025年に再開発で閉鎖されたが、今回新たに八重洲で機能を拡張し再開した。これまでにもスタートアップやシェフが食関連事業を社会実装するためのエコシステム構築を進めてきたが、今回の拠点開設でさらにその取り組みを強化する。
また、東京建物は2024年11月、スペインの食の教育・研究機関Basque Culinary Center(BCC)と連携し、食イノベーション拠点「Gastronomy Innovation Campus Tokyo(GIC Tokyo)」を新設している。
CLUB REDは、若手料理人コンペティションの実績者と審査員約500名が集う食分野のコミュニティ。地域や企業との連携を進め、シェフの学びやブランド機会の拡大に寄与することを目指している。
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