インテリジェント ウェイブ(以下、IWI)とPKSHA Technology(以下、PKSHA)は、カード不正データシェアリングにより不正を防止できる「FARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Security」を共同開発し、2023年6月の本番稼働に向け、順次カード業界全体へ展開していくと発表した。
従来、「不正である確率の高さ」のスコアリングをはじめとするカード不正利用対策は、カード会社ごとに行われている。よって、個社で検知した不正手口しか学習することができず、巧妙化する不正手口への対策に限界があるという。
IWIとPKSHAが共同開発するFARIS 共同スコアリングサービス Powered by PKSHA Securityは、カード不正手口に関する企業様間でのデータシェアリングを実現し、不正を防止できる不正検知サービス。カード業界全体へ普及させることで、キャッシュレス社会におけるカード不正利用への対策をより強化していくとしている。
特徴は以下のとおり。
各社間での不正データシェアリングによる被害の防止
これまで個社ごとに対応していた新しい不正手口のデータが、導入企業間で共有されることで、導入企業全体でカード不正利用の被害を防げるという。実際に複数のカード会社で同サービスのPoCを行ったところ、既存の運用方式と比べ不正利用被害が平均30%程度削減されていると述べている。
導入社数が増えていくことで、カード不正の検知精度が向上
共同スコアリングによって、他社で起こった不正も自社の対策強化のための情報として学習できる。これにより、導入企業が増えていくことで不正利用の検知精度が向上していくという。
スコアリングシステムの分析担当者の負荷軽減
AIモデルを利用するスコアリングでは、精度や品質を保つためにAIの分析が必要となる。同サービスでは、スコアリングの分析業務はIWIが行うため、それらの分析にかかっていた担当者の負荷を軽減できるとしている。