カーボンニュートラルがオープンイノベーションのあり方を変える
中垣:冨樫さんはCTO室のオープンイノベーションの責任者として、世界中のさまざまなビジネスの現場を渡り歩かれていますよね。実際に足を運んでみて、コロナ禍以降の市場の変化をどのように感じていますか。
冨樫:今年、特に感じたのはカーボンニュートラルへの動きが急加速していることです。コマツは2050年までにカーボンニュートラル実現を目標としていますが、世界には2030年を最終目標として掲げる企業も少なくありません。これはコマツにとっても他人事ではなく、建機は20~30年稼働する製品なので、今まさにカーボンニュートラルに力を入れなければ2050年にも間に合わないわけです。そうした背景もあって、コマツはScope1+2に加えて、建設・鉱山機械がお客さまの現場で発生させるCO2の削減、 Scope3の削減にも取り組んでいます。