AGC島村社長に聞く、未来に置いた「時間軸」とリーダーが示す「北極星」とは?

第1回鼎談ゲスト:AGC株式会社 代表取締役社長 島村琢哉氏(後編)

 AGC株式会社が好調だ。AGC株式会社代表取締役社長の島村琢哉氏に、前回、その好調さを生み出した組織改革についてお話を伺った。今回は組織改革の背景にある思いをお聞きした。聞き手は前回に引き続き、埼玉大学 准教授でイノベーティブかつ協働的な組織のあり方とその実践について研究を行う宇田川元一氏と、コーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組む、株式会社アクション・デザイン代表取締役の加藤雅則氏である。

[公開日]

[語り手] 島村 琢哉 加藤 雅則 宇田川 元一 [取材・構成] フェリックス清香 [写] 長谷川 梓 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] 事業開発 企業戦略 ナラティヴ・アプローチ 学習理論

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常に時間軸を未来に置くように心掛ける

宇田川元一氏(埼玉大学 人文社会科学研究科 准教授、以下敬称略)前回社長に就任された時に、業績が悪くなった理由探しや犯人探しをするよりもトップラインをあげることにフォーカスしたとお聞きしました。また、人々の持つエネルギーがうまく働けば、会社は将来に向かって成長していけるという思いが島村さんの根本にあるとも教えていただきました。その二者には通ずるものがあると感じます。トップラインをあげることも、人の可能性を考えることも、時間軸が未来なんですよね。多くの経営者が過去の問題を見てしまう中で、島村さんが未来に向けた眼差しを持てたのはなぜなのでしょうか。

島村琢哉氏(AGC株式会社代表取締役・社長執行役員CEO、以下敬称略):過去の業績は既に株価で評価されているので、現在の状況に織り込み済みでしょう。トップラインを上げていこうと言ったのは、業績悪化で苦しい時でもどうやったら売上が上がるのかを考えた方が楽しいと思ったからです。

また、「みんな可能性をもっているんだから」という思いが根底にあります。だから未来志向でその可能性を引き上げることをやれば、もっと何かできるんじゃないか。その結果として売上も伸びるんじゃないか、と。

島村琢哉AGC株式会社 代表取締役社長 島村琢哉氏
AGC株式会社社長。1980年慶應義塾大学卒業、旭硝子入社。2003年アサヒマス・ケミカル(インドネシア)社長に就任。2010年に旭硝子執行役員化学品カンパニープレジデント、2013年に常務執行役員電子カンパニープレジデントを経て、2015年1月より現職。

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