Canvaは、AI、SNS、デジタルデザインが、求職・採用活動にどのような変化をもたらしているかを包括的に調査した最新の年次レポート「ニューイヤー・ニュージョブ(新年、新しい仕事)」を発表した。
同レポートは、日本、米国、英国、オーストラリア、インド、ドイツ、スペイン、フランス、メキシコ、ブラジルの採用担当者4,200人と求職者6,000人を対象に調査を実施。日本における主な調査結果は次のとおり。
求職者・採用担当者の両方に定着しつつあるAI
AIの活用はコンテンツの作成に限らず、もはや求職・採用活動にも定着しつつあり、求職者と採用担当者の活動にスピード感とインスピレーションをもたらしているという。
- 求職者の51%が履歴書の作成にAIを活用しており、37%が履歴書やポートフォリオのビジュアル作成に、38%が面接の準備にAIを活用
- 採用担当者の86%が採用プロセスにおいてAIを活用しており、31%が求人情報の作成に、28%が履歴書の要約にAIを活用
簡素な書類から目を引く書類へ:カラフルでインタラクティブな応募書類がより受け入れられる傾向に
オンラインでのやり取りが主流となり、ビジュアル重視のZ世代の労働人口が増えていく今日の職場環境に応じて、応募書類のあり方やその受け入れられ方も、変わりつつあるという。
- 現時点では従来型の履歴書が応募書類の主流ではあるものの、採用担当者の67%が、今後5年以内にテキストベースの履歴書の存在感は薄れると予想
- 採用担当者の57%は、クリック可能なリンクや展開可能なコンテンツなどのインタラクティブな要素のある履歴書を、55%は視覚的要素のある履歴書を好んでおり、応募書類におけるクリエイティブ要素へのニーズの高まりが明らかに
- 求職者の74%が、履歴書に視覚的要素を加えたいと考えており、59%の採用担当者は、ウェブサイトや作品一覧などを紹介するデジタルポートフォリオを好意的に受け入れる傾向
SNSがセルフブランディングや仕事探しの場として不可欠に
応募者のSNS上のプロフィールをチェックする採用担当者が増加する一方で、求職者はこれをアピールの場として活用していることがわかった。
- 求職者の87%が、業界に知見のある人材として自身をブランディングすることを目的にSNSで発信しており、77%が履歴書やその他の応募書類のスタイル、デザインやライティングによって、デジタルプラットフォーム上でセルフブランディングを実践
- 採用担当者の90%が、職務経歴と関連するSNSやオンライン上で存在感をもっている候補者を高く評価
- 求職者の3割以上が、自身の職務経験や履歴書の情報をSNS上で共有(Instagramでは求職者の35%が、YouTubeでは36%が情報を公開)
AI時代に生まれ変わる新入社員の受け入れプロセス
AIが職場環境に変化をもたらし続ける中、人事部門と採用担当者は新入社員の導入プロセスの加速化を実現。さらに新入社員は、入社初日から強力な即戦力となるための準備にAIを活用しているという。
- 採用担当者の90%が、視覚的要素を含む資料の活用は新入社員の導入プロセスに有益な影響を与えると認識
- 採用担当者の73%が、新入社員の導入プロセスに使用する視覚的要素を含む資料の作成にAIを活用しており、90%が、AIを活用することで作業が楽になると認識
- 94%の新入社員が、新しい職務に就くにあたり、デザインスキルと洗練された資料の作成が重要であると回答しており、69%がAIの活用が資料作成のクオリティに貢献し、業務に慣れるのに役立ったと回答
調査概要
求職者調査
- 調査期間:2024年11月22日~12月3日
- 調査方法:オンライン形式
- 調査機関:Sago
- 調査対象:従業員50人以上の企業でフルタイムのナレッジワーカーとして働く6,000人(過去6ヵ月以内に求職活動をしていたか、または現在求職活動中の人)
- 調査対象国:10ヵ国で(米国、英国から各1,000名、インド、フランス、スペイン、ドイツ、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、日本から各500名)
採用担当者調査
- 調査期間:2024年11月22日~12月3日
- 調査方法:オンライン形式
- 調査機関:Sago
- 調査対象:従業員50人以上の企業でフルタイムで働く4,200人(少なくとも1人の部下を管理し、履歴書の審査にも関与している人)
- 調査対象国:10ヵ国で(米国、英国から各500名、インド、フランス、スペイン、ドイツ、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、日本から各400名)
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