「撤退できない新規事業」が生まれるワケ
新規事業の出口戦略の重要性について述べた。しかし、出口に向かっているのかどうかわからないようなプロジェクトが存在してしまうのも事実だ。新規事業に限らず、進捗が芳しくないプロジェクトが一定数発生するのは仕方ないだろう。ましてや、新規事業は難しい。進まなくなってしまう「ゾンビプロジェクト」は簡単に生じてしまうのだ。
そもそも新規事業は「撤退基準」を定めてから着手するものなのだろうか。この問いについて調べてみると、多くの企業で撤退基準は設定されていないのが実態である。一部の組織では一定の基準は設定していると言うが、しっかりと適用されているかと尋ねると、ほぼ間違いなく設定はされていないと返答がある。