目標はEPS3倍。FP&A人財ネットワークによる対話と知の還流
池側:個別の成功事例を、今後どのようにグループ全体へ広げていきますか。
水谷:そのために「FP&A人財ネットワーク」の構築を進めています。各法人や事業部のCFO・FP&A担当者を適所適材に配置して連携を強化し、本社には「全社FP&Aプロフェッショナル」を置いて各拠点を支援する体制を整えています。このネットワークを通じて、ブラジルのRGMの知見や、国内の原価管理ノウハウといった「知の還流」を加速させたい。また、人財育成チームやDXチームとも連携し、FP&Aに必要なスキルセットを体系的に学べる環境も整備しています。
服部:私も事業部FP&Aとして、知見を積極的に他部門へ共有しています。成功事例を型化して展開し、組織全体の底上げに貢献したいと思っています。
池側:最後に、2030年に向けた展望とメッセージをお願いします。
服部:引き続き「対話」と「実行」にこだわっていきたいです。データの可視化はスタートラインに過ぎません。そのデータを使って、現場メンバーがワクワクしながらアクションを起こせる環境を作ることができればと思います。
水谷:私たちは2030ロードマップで、ROIC向上と、EPS(Earnings Per Share:一株当たり純利益)を2022年度比約3倍にする目標を掲げています。実現には、不確実な環境下でも「スピードアップ×スケールアップ」し続けることが不可欠です。FP&Aが経営と現場、市場をつなぐ「対話の要」となり、データに基づく迅速な意思決定を支えていく。その積み重ねが企業価値向上につながると信じています。

池側:水谷さんが描く戦略と、服部さんが実践する戦術が見事にリンクしている点に強さを感じました。ブラジル法人の先進性と国内の緻密な改善活動、この両輪がFP&Aを通じて噛み合ったとき、味の素グループの「ASV経営」はさらに進化していくのだと思います。本日はありがとうございました。
