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私の新規事業史

iモードからCVC代表再登板まで。NTTドコモ・ベンチャーズ笹原氏が語る、30年の新規事業史

ゲスト:笹原優子氏

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2度目のNDV社長就任、「CCO」として挑む組織文化の翻訳

梶川:そして2025年、「2年ぶり2度目」となるNDV代表就任です。今回はCEOに加え「CCO(チーフ・カルチャー・オフィサー)」という肩書きも加わっていますね。

笹原:CCOは自分で名乗って手を挙げました。事業部での経験を経て、単にスタートアップを紹介するだけでは協業は生まれないと痛感しました。事業部側の論理や戦略を理解した上で、スタートアップの情報を適切に「翻訳」して届ける必要があります。

梶川:事業部とベンチャー、両方の言語がわかる笹原さんだからこその役割ですね。

笹原:そうありたいと思っています。CCOとして、NDVだけでなく、NTTグループ全体に「オープンイノベーションのカルチャー」を根付かせていきたい。スタートアップ界隈の最先端の情報を持っている私たちが、それをドコモの戦略にどう組み込んでいくか。単なる引き合わせ屋ではなく、戦略的なパートナーとして機能するように組織を変えていきたいと考えています。

梶川: 1回目とは違い、本体の痛みを知る「翻訳者」として戻ってきたことには大きな意味がありそうです。

笹原:そうですね。CVCの正解はまだ模索中ですが、事業部の幹部たちと同じ目線で話ができるようになったことは、2回目の大きな武器だと思っています。

副業で養う「知の結合」。大企業こそ失敗を許容し、旗を振る勇気を

梶川:最後に、笹原さんのキャリアを支えるもう一つの側面、20代後半から続けているという「副業」について教えてください。

笹原:ドコモの中にいるだけでは、世の中で通用する企画力が身につかないと思い、女性向けのマーケティングコンサルティングのような副業に取り組んでいました。たとえば「カー用品店に女性客を呼ぶには?」といった、通信とは全く異なる課題に取り組むことで、脳内で「知の探索からの結合」が起きるんです。異分野の知識が本業のアイデアに繋がる瞬間が好きで、こういう「外」を知ることはずっと続けていきたいですね。

梶川:まさに個人レベルでのオープンイノベーションですね。では最後に、大企業で新規事業に挑む読者にメッセージをお願いします。

笹原:プレイヤーの皆さんには、「まずはやってみる」と伝えたい。失敗しても、それはすべて学びになります。チャレンジしない限り学びはありません。そしてマネージャーの皆さんには、「なぜこの会社でやるのか」という旗印を掲げ、自ら旗を振ってください。そして何より、チームメンバーの失敗を許容する勇気を持ってほしい。致命傷にならない失敗は、必ず次の成功の糧になりますから。

梶川:「iモード」から始まり、場を作り、カルチャーを育む立場へ。笹原さんのように、組織の中に「新しい風が吹く場」を作り続けることが、企業の変革には不可欠なのだと感じました。本日はありがとうございました。

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この記事の著者

梶川 元貴(Biz/Zine編集部)(カジカワ ゲンキ)

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