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組織の記憶である「コンテキスト」がAI変革の分水嶺──アトラシアンが描く、人とAIが融和する組織とは

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伝統的メガバンクからDX先進企業まで──三者三様のAI活用の現在地

 後半のセッションでは、インプレスの田口潤氏をモデレーターに、国内のリーダー3名とアトラシアンの新納健氏によるパネルディスカッションが実施された。田口氏が基調講演の感想を問うと、会場の半数が「大体わかるがモヤモヤする」と回答。これを受け、各社の活用状況が語られた。

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株式会社インプレス 編集主幹 IT Leadersプロデューサー 田口潤氏
1984年、日経BP入社。日経コンピュータ記者として企業情報システム分野の取材に携わる。日経情報ストラテジー副編集長、日経ITプロフェッショナル編集長、日経コンピュータ編集長などを歴任。2008年、日経BPを退社し、インプレスグループに移籍してIT専門メディア「IT Leaders」を創刊。現在はインプレス編集主幹を務める。ほかに特定非営利活動法人ITスキル研究フォーラム代表、一般社団法人日本データマネジメントコンソーシアム理事、特定非営利活動法人ビジネスシステムイニシアティブ協会理事、一般社団法人IT人材育成協会理事のほかDX銘柄」評価委員、公益社団法人企業情報化協会「IT賞」審査委員なども務める。

 10年以上前からのユーザーであるLIXILの岩﨑磨氏は、「会社全体のビジネスプロセス可視化・自動化にTeamwork Graphが活きる。LIXILでは人事ワークフローもJira Service Managementで回している」と全社インフラ化している現状を明かした。

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株式会社 LIXIL 常務役員 Digital部門担当 岩﨑磨氏
複数のベンチャーを経験後、楽天、リクルートなどで情報システム部長やインフラエンジニアを務める。2018年にLIXIL入社。2024年から現職。

 一方、みずほフィナンシャルグループの相原寛史氏は、劇的な変革の渦中にある。

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株式会社みずほフィナンシャルグループ 執行役員 グループ副CIO 相原寛史氏
1967年愛知県生まれ。1990年大阪大学を卒業後、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入社。地域のIT責任者やデジタル企画部長等を歴任。2019年にアクセンチュアに入社し、マネジング・ディレクターとして金融機関向けコンサルティングに従事。2023年にみずほフィナンシャルグループに入社、2024年4月よりグループ副CIOとしてIT業務変革を担当(現職)。

「国内外約7,000人規模の開発体制において、バラバラだった開発プロセスを統合するため、この4月にJiraの全社一括導入を決定しました。まずは開発ライフサイクルの標準化を進め、将来的にはすべての背景やアセットをAIに活用させる世界を目指します」(相原氏)

 また、分社化後も全社的なデータ活用を徹底するKDDIアジャイル開発センター(KAG)の木暮圭一氏は、「クラウドへ移行してさらに活用を広げ、開発だけでなく企画やコーポレート部門にも展開している。データの見える化と共有に注力してきた」と述べた。

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KDDI アジャイル開発センター株式会社 代表取締役社長/CEO 木暮圭一氏
1995年第二電電(現KDDI)入社。法人事業部門の開発業務に数年従事後、業務システム、営業支援システム、MDMサービスなどのプロダクトマネージャーを歴任。KDDIで本格的にアジャイル開発を開始した2013年7月より、プロダクト部門のリーダーとしてプロダクトオーナー業務を行いつつ企画プロセスを整備。2016年4月に開発部門へ異動、同10月KDDI社内にアジャイル開発センターを設立、KDDIグループ内のアジャイル開発組織拡大、学生向けハッカソンやKDDI Engineer Portalなどを立ち上げる。2022年5月、法人のお客様のDXを実現することを目的にKDDIアジャイル開発センター株式会社(KAG)を分社化、初代社長に就任し現在に至る。

コンテキストを人に例える──「優秀な中途社員」を機能させるための背景

 最初の論点は「コンテキスト」の解釈だ。LIXILの岩﨑氏は、AIモデルとコンテキストの関係を「人材」に例えて表現した。

「次々と登場する優秀なAIモデルは、企業で言えば『スーパーエンジニアが次々と中途入社してくる』ようなもの。しかし、会社の独自ルールや事業の経緯を理解していなければ現場で機能しません。その『会社固有の背景知識』こそがコンテキストです」(岩﨑氏)

 みずほFGの相原氏は「ナレッジにエクスペリエンス(経験)を加えたもの。歴史の文脈に答えられるデータだ」と定義。KAGの木暮氏も「実践知であり体験の積み上げ。AIが使える形に整えておくことが重要」と同調した。

 アトラシアンの新納氏はこれを「背景」と言い換える。

「単なる過去データだけでなく、問い合わせてきた人の所属や関係性といった包括的な背景をAIが判断できる。これがTeamwork Graphの真価です」(新納氏)

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アトラシアン株式会社 AS/CSMマネージャー 新納健氏
サーバーエンジニアとしての経験を経て、日系IT機器ディストリビューターにて、Anti-Spam、ロードバランサー、DNS/DHCPアプライアンス、Ethernetスイッチなど幅広いIT製品のプリセールス/ポストセールスエンジニアとして従事し、エンジニアリングチームのリーダーも務める。その後、外資系IT企業へとキャリアのフィールドを移し、エンゲージメントマネージャーとして大規模アカウントを担当しながら、顧客価値の最大化と長期的なリレーション構築に注力。現在はAtlassianにて、市場ニーズに応える形で急拡大を続けるAdvisory ServicesとCustomer Success Managerから成るポストセールス組織を率い、日本のお客様の変革と成功を支えるマネジメントに取り組んでいる。

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「全社スケール」を阻む、デジタル化の格差とチェンジマネジメント

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この記事の著者

栗原 茂(Biz/Zine編集部)(クリハラ シゲル)

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