2026年8月3日、EYパルテノンは、2026年上半期(1月~6月)に開催された株主総会における株主提案の動向を分析し、その結果を発表した。

同社の調査によると、株主提案の対象企業数は132社となり、前年・前々年と比較して増加した。また、アクティビストによる株主提案は220議案となり、全株主提案に占める割合は46.9%に上昇した。提案対象となった企業数も前年度の63社から67社へ増加している。
アクティビストによる提案内容は従来の「資本政策」に関する要求から、役員選解任や事業ポートフォリオ見直し、個別事業のパフォーマンス向上といった内容へ拡大している。役員選解任を求める株主提案を受けた25社のうち13社で、個別事業のパフォーマンスが主要な論点に挙げられている。これまでは資本効率の改善や株主還元が中心だったが、近年は低収益事業の改善や投資判断の正当性、新たな事業戦略への転換など、経営の個々の内容への関心が高まっている。
特筆すべきは、アクティビストから株主提案を受けた企業の62%は市場中央値を上回る株主還元を実施していた点である。株主還元策の充実だけでは提案を回避できなくなっている現状が浮き彫りとなった。株主提案の焦点は株主還元の拡充から、資本配分や事業戦略・経営判断の妥当性へと広がっており、企業価値向上のための説明責任が強く求められている。
さらに、アクティビストによる株主提案に対する株主の支持も高まっている。時価総額1,000億円以上の企業で20%超の賛成率を得たのは24社、対象企業全体でも割合は66.7%となり、前年の42.9%から大きく増加した。企業価値やガバナンス強化を求める声が広がり、それに対する株主の支持も強まっていることが示されている。
EYパルテノンは、こうした動向から、今後の企業運営においては単なる株主還元策の充実だけでなく、低収益事業の位置づけや将来の成長戦略、資本配分方針などについて市場との対話を強化し、説明力を高める必要性を指摘している。アクティビストによる活動も、提案による圧力だけでなく、企業との対話を通じて変革を促すアプローチが増加。企業は市場視点・客観的な検証を踏まえた説明責任を果たしていく必要があると結論付けている。
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