インダストリアルインターネット“特有の課題”とは?
大きなビジネスチャンスの可能性がある一方、インダストリアルインターネットには特有の問題も立ちはだかる。
昔ながらの仕事の進め方が残っている業界であり、古い機械やインフラがいまだに使われています。そういった機械をネットに接続し、顧客にも考え方を変えてもらわなければならないといった課題があります。
世界中に敷設されているパイプラインの長さは320万Kmにもおよび、そのおよそ半分が1970年以前に敷設されたものだ。パイプライン3万マイルあたり17テラバイトのデータが生成されている(17テラバイトは、アメリカ議会図書館の全蔵書を上回る情報量)。これらをネットに接続できれば、老朽化したパイプラインの漏出事故を防いだり、データをスマートに使った適切な保守ができるようになったりするが、データが増えれば、セキュリティやアクセスのしかたなどに関する課題も増える。それでもインダストリアルインターネットの世界では「デザイナーはデータについては考えなくてもよいなどとはいえない」とラウ氏はいう。