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ウエストポイント・リーダーシップ

マネージャーとは異なる、ウエストポイント流「リーダー10カ条」とは?

第4回

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 前回までウエストポイントのフレームワークである「Be Know Do」に沿ってリーダーシップの本質について説明してきました。「リーダーはどうあるべきか」という問いに対しては、まだ他にも気をつけなくてはいけないポイントがあります。本稿では、読者が常に意識しながら行動できるようにウエストポイント流リーダーの10カ条をご紹介しましょう。

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ウエストポイント流 リーダー10カ条(1)良いフォロワーでもあり、前線からリードする

1)リーダーは、よいフォロワーでもある

 21世紀の変化が激しく不確実な世界では、個々の役割を細かく定義され固定化された組織よりも、状況によって柔軟に役割が変わるような組織が対応力で上回ります。野球ではなくサッカーのようなイメージです。そうなると、状況に応じてリーダーだった人がフォロワーになる必要が出てきます。

 よいリーダーは、価値共有の重要性、そしてゴールと目的の重要性をよく分かっており、更には実行力(Competent)も持っているので、よいフォロワーになることもできるのです。このようにリーダーを固定化したポジションとしてとらえるのではなく、常に入れ替わる役割としてとらえるのがウエストポイント流です。

誰もリーダーであるだけではない。組織のすべての者は、一人のフォロワーであり、チームの一員である。実際、リーダーとフォロワーのあいだの古い区別は曖昧なものとなった。二一世紀の複雑な組織は、組織において、個人が一つの役割から別の役割へと境目なく動くよう求める。リーダーシップからフォロワーシップへ、そして、その逆へ。
(『アメリカ陸軍リーダーシップ』より)

ウェストポイント流リーダー10ヶ条

2)リーダーは、前線からリードする

 車の後部座席から指示するだけで人をリードすることはできません。現場をよく知っていること、ちゃんと情報を持っていること、そこから分析して打ち手を考えることをしないリーダーはリーダーであるとは言えません。リーダーを固定化されたポジションだと捉える人は、その職責を全うせずに、そのポジションを守ることに走ります。リーダーは、常に前線からリードすべきなのです。

アメリカ陸軍でもウエストポイントでも、リーダーがどの階層や部門にいようとも、「前線からリードする」という姿勢は変わりません。通常、副官やスタッフ(参謀)を通じて報告を得て部隊を指揮している師団長レベルの司令官も、頻繁に前線を視察し、生の情報を得て、的確な意思決定を行なうのを常としています。各部隊の作戦実施状況を知り、それを指揮している士官たちと話し、兵士たちに自分の顔と姿を見せることは、彼らの信頼を得て、士気を高め、危急時に団結して、適切な行動ができるために必要なことです。
(渡辺)

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この記事の著者

村上 知紀(ムラカミ トモノリ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

渡辺 博(ワタナベ ヒロシ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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