組織の問題を「人体の免疫システム」にヒントを得て解決する
佐宗:
その意味では、今の日本はやや還元主義に偏っているように見えます。私の経験でも、以前所属の会社は外資系だったせいか、まさに還元主義の世界観でした。問題を分析して原因を突き止め、それを解決せよという思考法で。確かに効率的ですが、だんだんと組織が殺伐としてきて、人が鬱々としてくるんです。
藤田:
そういうことはありがちですね。一事象をみて、それだけを切り離して問題とするとそこに大きな負荷がかかるし、たとえ一部を変えて解決したとしても、また似たようなひずみが別なところに現れる。システム全体を捉えて、それとの関係性を見出さなければ、堂々巡りになってしまいます。それはもう、「もぐらたたき」のような不毛なアプローチというしかないですよね。きりがない。