“組織内外の対話”がなければ、「イノベーション」は先に進まない――ナラティブ・アプローチの重要性
中尾:
アイデアって「出せ」と言って出るものではないので「仕掛け」が必要です。グーグルさんだと「20%ルール」というのがありますよね。20%だと、5営業日のうち1日取ることになるので、接客しているメンバーにそこまでは言えなくて(笑)。今は変わっていますが、私が担当していた当時、スーモカウンターでは「10パーセント」にしました。10パーセントの時間は、現在ではなく未来のことを考えなさいと。そして、半年で1個でもアイデアを出したら、イノベーションミッションの評価を「標準」と付けます、ということにしました。また、採用するときには、『我々はこういうイノベーションをやるためにアイデアコンテストをやっているので、入社後この期間までに1個アイデアを出すと約束してくれますか』と話しました。そうすると、9割の人は出してくれるんです。