「エクスポネンシャル思考」とは、テクノロジー進化が加速する前に“先手を打つ”手法
実は、シンギュラリティよりもむしろ我々がフォーカスすべきなのが「エクスポネンシャル」という言葉です。エクスポネンシャルとは直訳すると、倍々に進んでいく「指数関数的」という意味。指数関数の成長のグラフを時系列に対して見てみると、そのカーブは直線的(リニア)な成長と比べて、急上昇を描くのがわかります。地球上のあらゆる事象、特に情報テクノロジーは分かりやすいのですが、このエクスポネンシャルなカーブにのって成長していきます。
例えば、世界中にありふれる写真の枚数もエクスポネンシャルに成長しています。写真は、紙という媒体からデジタルに置き換わり、さらに携帯電話の中に取り込まれた後にデータセンターに移動して、ソーシャルネットワークに掲載され、無限にコピーされ、膨大な数が世の中に存在するようになりました。かつて高価で貴重だった写真は、いらないやつは消しちゃえ、というありふれたレベルのものに変わりました。これはまさにエクスポネンシャルなカーブにのった進化です。しかし、これで驚いていてはいけません。エクスポネンシャルなスピードの凄いところは、今が凄いのではなく、この後さらに成長が加速していくところです。我々は常にそこを見越していかなければいけません。