“お客様を神様と思わない”顧客視点のあり方──“一時的な恋”ではなく“継続的に育てる愛”のような関係
ここまで読んでいただいて、「そんなこと改めて長々言われなくても、うちの会社は経営理念に“顧客視点”を掲げているし…」って思う方も多いでしょう。私も仕事柄さまざまな企業に伺いますが、たくさんのオフィスに「お客様のために」「カスタマーファースト」といった表現を掲げたメッセージボードを見かけます。そのこと自体はとても大切なことです。そしてそれ以上に大切なのはその理念をどれだけ“自分ごと化”できるか、ということです。
“理念を自分ごと化する”とは何かを、みなさんと議論する前にもうひとつだけ。この連載でお伝えしたい「顧客視点」のあり方は、みなさんが想像しているものとは少しだけ違うかもしれません。それは誤解を恐れないでいうと、私たちは「お客様は神様です!」と言いたいわけではないからです。