先進企業におけるIS(インサイドセールス)の役割は、戦略立案から案件化までを担う「オールラウンダー」
ウイングアーク1st株式会社 久我 温紀氏(以下、敬称略)インサイドセールス(以下、IS)の役割について、まずは話してみたいと思います。それぞれの企業で組織されているインサイドセールス部門には、具体的にはどのような役割があるのかご紹介いただけますでしょうか。
株式会社インフォマート 児玉 勉氏(以下、敬称略):当社のISにはパサーとアタッカーの2つの役割を想定しています。つまり、パサーとして有効商談を生むことと、アタッカーとして最終的なクロージングまでもっていくことの、2つの役割を担っています。
Sansan株式会社 一方井 辰典氏(以下、敬称略):本日登壇するに当たり、社内で「ISの役割とは?」というアンケートをとってみたら、エンジンとかボランチとかいろいろ出てきまして。その中で私が選んだのが、クオーターバックだったんです。アメリカン・フットボールでは攻撃の司令塔でありながら、自分もボールをもって最前線に走っていくという役割です。当社のISも全体的な営業戦略を練るし、自らクロージングまでもっていくし、ぴったりじゃないかと。
株式会社FORCAS 酒居 潤平氏(以下、敬称略):皆さんスポーツ選手で記載されていたので、私たちもサッカーで例えるなら、ミッドフィルダーだろうと。ISは単にアポを取る係ではなく、ABM(Account Based Marketing)を行う上でのデマンドセンターとして重要な役割を果たしています。コールやメール等のアプローチだけでなく、データマネジメントによるデータに基づいたクオリフィケーションを行い、各商談アポを誰ににアサインするかを決めて、フィールドセールスにパスをしています。KPIは商談アポ数ではなく、営業が商談をして案件化したパイプライン数です。ターゲットアカウントに特化してアプローチし、インバウンドだけでなく、アウトバウンドの戦略を立て、データによるPDCAを回しながら活動しています。
株式会社ランドスケイプ 湯浅 将史氏(以下、敬称略):私もサッカーが好きなので「育成&パサー」としました。単にパスするだけでなく、いい場所、いい人、いいタイミングで渡せることが大切で、育てながらタイミングを計るというのも重要な役割です。
久我:うちでも「司令塔」ですね。パートナーの営業部隊ではパートナー自体がチャネルを開発していくのですが、ダイレクトに営業するISの部隊では、ここぞというところにターゲットを絞って、実際に攻めるという役割を担っています。ちなみに、皆さんの会社のISがどんなツールを使っているか、まとめています。本当にいろいろと使われていますね。ぜひ、この後でもいいので使い方などをお話しください。