ESG、すなわちEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス=企業統治)と、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)は、近年の経営におけるキーワードである。しかし、このような「善きこと」、社会的な「正義」に関する課題を、企業が経営において実現することはなかなか容易ではない。なぜ誰もが認め望むことを達成できないのか? 今回は、そのような問題の背景と、解決にあたってインサイトが有効であることについて説明する。
インサイトを活用しなければ、ESG経営やSDGsは“ただのお題目”になる
ESGやSDGsが世界的に注目されている。その流れを受けて、日本でも政府が旗を振り、企業もその実現に力点を置いている。
しかし、現実には、企業が(あるいは社会全体としても)このような目標に向けて行動し、達成して成果を得ることは、大きな困難を伴う。
その難しさの理由と、達成の可能性を高める解決策について整理してみた。
- ESGやSDGsに掲げられる内容は、言わば「理想論」である。そのような理想論は、理性的な頭で考える建前としては共感されるが、人間は非合理的な行動を取るものであり、それを実際の行動に移すところにはなかなか至らない。
- そのESGやSDGsを実行に移すためには、関与する人々のインサイトを理解し、それを的確に刺激する「ナッジ」などの施策を導入するべきである。中でも、心理面のダークサイドである「デビルインサイト」に着目すべきである。
以下、順に解説していこう。
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