Sansan山田尚孝氏が語る、サブスクリプション時代におけるカスタマーサクセス中心の経営

Biz/Zine Dayセミナーレポート Vol.2:Sansan 山田 尚孝氏

 あらゆる業種で売り切り型のビジネスからサブスクリプション型ビジネスへの移行が進んでいる。1月30日に行われたBiz/Zine Day 2019 Winterでは、すでにサブスクリプション経営において先進的な取り組みを行う多数の企業担当者が、サブスクリプション型ビジネスでの成功方法を議論した。法人向けクラウド名刺管理サービスを手がけるSansan株式会社は、2008年からすでにカスタマーサクセスを重視した経営を行っている。そのSansanでカスタマーサクセスを担当し、Biz/Zineでも連載をしている山田尚孝氏もBiz/Zine Dayに登壇。「サブスクリプションによって今後必要とされる、カスタマーサクセスを中心とした次世代経営とは?」を題目に講演を行なった。その内容を紹介する。

[公開日]

[講演者] 山田 ひさのり [取材・構成] フェリックス清香 [写] 和久田 知博 [編] 梶川 元貴(Biz/Zine編集部)

[タグ] マーケティング ABM サブスクリプション カスタマーサクセス インサイドセールス

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サブスクリプションにおいて事業の成長を左右する“解約率”

サブスクリプション型ビジネスが今後重要になってくる時代に、成功の鍵を握るのはカスタマーサクセスです。カスタマーサクセスはお客さんのフォローにとどまりません。カスタマーサクセスはプロフィットセンターなのです。

 山田氏は講演冒頭にこう語った。それは、今注目を集めているサブスクリプション型ビジネスには、目安にすべき大事な数字があり、それにカスタマーサクセスが大きく影響を与えるからだ。

 サブスクリプション型ビジネスは一般的に、外的要因に左右されにくく、事業の成長が見込めるビジネスモデルだと言われている。しかし事業が成長していくためには条件がある。解約率が低くなければならないのだ。山田氏は、FORCAS 代表取締役 ジャパンベンチャーリサーチ代表取締役佐久間衡氏の言葉を引き「解約率は成長の上限を決める」と話す。

年間解約率の推移

 年間解約率3%から35%の成長の推移を単純計算してプロットしたのが、上の図である。これを見るとわかるように、解約率が25%を超えると事業開始後10年以内のほぼ事業が成長しなくなる。解約率が15〜25%だと、10〜20年の間は少しだけ成長するが、その後はあまり成長しない。解約率が10%を切ってやっと、30年間成長し続けるというビジネスモデルになるのだ。つまり、解約率10%を達成しなければ事業成長はすぐに頭打ちになる。解約率を10%に抑えられるようになり、その後成長基盤を整えて初めて、マーケティング費用を投下して成長を加速させていく必要があるのだ。

 では、解約率を下げるためにはどうしたらいいのだろうか。その鍵を握るのが「カスターサクセス」である。Sansanは創業翌年の2008年に今のカスタマーサクセス部の前身となるサービス部を発足させ、担当部署名を変えながらも継続してカスタマーサクセスを考え続けている。顧客の解約率をさげることでプロフィットセンター化したカスタマーサクセスには、どんな特徴があるのだろうか。

山田 尚孝氏Sansan株式会社 Sansan事業部 カスタマーサクセス部 カスタマーサクセス マーケティングディレクター 山田尚孝氏
⼤学卒業後、ゲームプログラマーとしてキャリアをスタート。その後Web開発のPG/SEを経て、スタートアップのビジネス開発に興味を持つ。KLab株式会社でモバイルゲームのプロデューサーや新規事業開発の部⻑を歴任後、Sansan株式会社に⼊社。
過去培ったエンジニアリングの知識とビジネス開発の経験を活かし、Sansanのプロダクトアライアンスマネージャーとして、SansanAPIの外部公開や、Dynamics CRM / Office365 / Kintone / Marketo / SPEEDA などとのSansan連携を実現。現在はカスタマーサクセス部に所属し、Sansanのカスタマーサクセス戦略の⽴案や、CSプラットフォームの構築に従事している。

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