相手を評価せず多面的に捉える“共感”の重要性
もうひとつの注意点は「評価しない」ということです。話を聴いているうちに、話し手の内容に対して「この考えは正しい」、「この考えはおかしいのではないか」というセルフトークが頭の中で展開されるかもしれません。論理的思考が求められる職に就く人は特に、考えが違うと思ったら言わずにはいられない傾向がありますが、これをやってしまうと先ほど述べた話題の乗っ取りにもつながります。
この時はいったん「正しい」「間違っている」という評価をやめてみましょう。相手を囲んでいる立方体、特に「考え・感情・狙い」は、本人以外が良し悪しを評価することではないのです。聴き手は「この人は、こう考えたからこうしたんだ」「こういう見方や感じ方もあるのだ」と、素直にそのままを捉えることが望ましいのです。