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“場”から始めるワークスタイル変革

“場所”と“時間”から働き方を改革するABW──「個人の活動」に着目したワークプレイスの変革とは?

第2回

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“場”の機能を超えた活動がもたらす非効率な働き方

 前回、ABWを「自己裁量を最大化し、ワーカー自らが働き方を自律的にデザインする総合的なワークスタイル戦略」だとご紹介しました。これは一見難しい概念のように感じるかもしれません。しかし、私たちはアクティビティ・ベースドな活動を、「家」で行っています。

 皆さんのある1日を想像してみてください。朝目が覚めて、朝食はキッチンで作り、歯磨きは洗面所でしますよね。お風呂に入ったりシャワーを浴びたりするのは浴室ですし、睡眠は寝室でとると思います。これが「活動にあわせて場所を選ぶ」ということなのです。

 ある夜、ソファに座っていてそのまま眠りに落ちてしまった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そのとき、疲れがとれなかったと感じる方がほとんどだと思います。ソファの多くは座ってくつろぐために作られており、睡眠をサポートする機能は持っていません。場所の持つ機能と異なる活動をした結果、成果が現れなかったともいえます。

 そして、これと同じようなことが、今現在の日本のオフィスでは起こっているのです。自席で企画書の作成やメール返信、電話、上司や部下との相談や雑談、さらには昼食までとっているという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 そうすると、同僚が打ち合わせをする声によって集中が妨げられてしまったり、自分は昼食をとっているのに、周りの同僚が業務処理をしているため気が休まらなかったり、ということが生じます。このように、それぞれが自席の機能を超えた活動をすることで、組織全体として非効率な働き方になっているのだと考えています。

 私たちは、誰もが効率よく働くことができ、最大限の成果をあげることができるような“環境”を整えるべきだと考えています。

 本連載で紹介しているABWは、自分が行う活動で最大限の成果をあげられるように、その活動専用に設計された機能的な空間を選ぶ、それを可能にする環境を会社が整える、という、非常にシンプルな働き方なのです。

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この記事の著者

筧田 昭文(トイタ アキフミ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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