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なぜ新規事業の事務局は疲弊するのか──事業創出特化型SaaSで工数削減に成功したドコモの“次の一手”

ゲスト:株式会社NTTドコモ イノベーション統括部 金川 暢宏氏、服部 和也氏、株式会社Relic 代表取締役CEO 北嶋 貴朗氏

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システムで空いた工数をどんなリソースに配分するか

──NTTドコモさん以外にも、多くの企業でThrottleの導入が進んでいます。NTTドコモさんの導入で得た学びの中で、他社で応用可能な点があれば教えてください。

北嶋:Throttleの導入による事務局の業務効率化と、セキュリティやオペレーション関連のミスやトラブルの回避に関しては、どの企業さんでも共通して有効活用いただけるかなと思います。加えて、NTTドコモさんが良い使い方をしていらっしゃるなと思うのは、効率化することによって生まれた時間や工数の使い方です。どう人材を支援するか、どう人材発掘をするかという、攻めの方向に時間を費やしていらっしゃるんです。

 他社さんはどちらかというと、アイデアを選別し絞り込むという観点で新規事業創出を行っていることが多いかもしれません。しかし、NTTドコモさんでは、アイデアを育て、アイデア提出者をイノベーター候補人材として育てていくというスタンスを取っています。

 アイデアの変化量を評価のポイントにしていることもそうですし、アイデア提出者とのコミュニケーションの量も違います。他社さんだと月に1、2回のメンタリング以外はコミュニケーションがないことが多いですが、NTTドコモさんではコミュニケーションツールなどを使って、対面のメンタリング以外の期間も丁寧に支援されています。仮説検証などは日常的に変化があるので、リアルタイムのコミュニケーションには大きな価値がありますよね。Throttleには全てのアクションがログとして残るので、それも支援に活用しているんですよ。こういったスタンスは、どの会社さんでもやるべきだと思います。

──他社システムも一度導入されたとのことでしたが、他社とThrottleの大きな違いは何でしょうか?

服部:北嶋さん自身が起業家であるのと、メンターとして入っていただいて、事務局側の視点を持たれた上でThrottleを開発していらっしゃるのが大きな違いです。単に、SaaS型のコミュニケーションシステムというだけではなく、システム+人的な支援をセットで取り組んでいただいています。

北嶋:現在、700社以上(2020年1月時点)に導入いただいていますが、各社の課題には共通するものも多いです。そういったものはSaaSとしてアップグレードして対応していきたいですし、SaaSでカバーできる範囲が増えれば、人的なソリューションによる支援がもっと深くできるので相乗効果があります。新規事業開発という不確実性が高い領域において、全てを完全にSaaSで対応するのは難しく、必ずどこかで人的なソリューションは必要になります。テクノロジーだけでも駄目ですが、人的なソリューションだけでも影響範囲が限定されてしまいます。テクノロジーとプロフェッショナルによる支援を組み合わせて提供できるのは、お客様にとってはメリットだろうと自負しています。

金川:新規事業の事務局の難しさは、システム化できる部分と属人的な部分のバランスにあります。個人の熱量を保ちながら属人的になりすぎないことが必要です。属人的になりすぎると、担当者が変わった時に継続できなくなってしまいますから。

 システム化に関してはコストを考えるとSaaSが使いやすいのですが、どこまでシステムで、どこまで人が対応するかは悩ましいところですね。その点、Relicさんは新規事業開発をたくさん見ていらっしゃるので、自社なりの形が作りやすいなと感じています。

──NTT ドコモさんのように、Throttle 導入企業から新規事業やイノベーター人材が生まれていくといいですね。本日はありがとうございました。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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