コトラーが整備したマーケティングに欠けている“視点”
ビジネスの現場の中でも、行動経済学は、商品/サービスの売り方、つまり「マーケティング戦略」に大きなニーズがあります。人間の心理を踏まえて人を動かしていくアプローチが行動経済学とするならば、マーケティングが概念的に最も近い場所にあり、それゆえにマーケティング戦略での活用が最も期待されているのです。極端な話、マーケティング戦略で活用できなければ、行動経済学をビジネスで活用できる領域は、かなり限定されてしまうともいえます。
ここでまず、一般的にイメージされている「マーケティング」について整理していきます。