イノベーションは「知覚」から始まる
『シン・ニホン』(NewsPicksパブリッシング)の著者である安宅和人氏は、「知性の核心は『知覚』であり、『知覚』とは端的に言えば、対象のイミを理解することだ」と言う。「知覚する力」は、今後AIが発達する中でも人間特有の能力として欠かせない。
また、私のドラッカー・スクールMBA時代からの恩師でもあり、同校で今もデザイン思考と経営学の融合プログラムを開発し続けている山脇秀樹教授は、著書『戦略の創造学〜ドラッカーで気づき、デザイン思考で創造し、ポーターで戦略を実行する〜』(東洋経済新報社)の中で、ドラッカーの言葉を引用しながら、知覚の重要性を伝えている。世の中ですでに起きているがほとんどの場合気づかれていない「未来」「変化」の種を知覚し、顧客にとっての新しい意味を創ることが不可欠だと同教授は強調する。