プロセスエコノミーはモノの使用価値を媒介にした社交
佐宗:今後バラバラになった個人がつながるためには、何が重要だと考えますか。
山極:シェアリングエコノミーが鍵になると思います。ハウスシェア、カーシェアなど、自分が買ったものを自分の手元に置きつづける時代は終わり、物をシェアするようになっていますよね。いろんな物を交換したり、フリマやオークションで売ったりと、すでにインターネットはシェアの舞台になっています。人々は物を介してつながっていくわけです。バーチャルの世界でなくても、古着市や洋服の交換会などがありますよね。昔は物々交換をしていたのですから、物を通じた交流というのは原初的なものですよね。