2026年6月16日、フューチャーアーキテクトは群馬銀行と共同開発した生成AIエージェントプラットフォーム「FutureBANK AI HUB(仮称)」が2026年5月より稼働を開始したと発表した。本プラットフォームは、戦略業務系システム「FutureBANK」と連携し、群馬銀行の融資業務を中心にAIの力で業務改革とデータ活用を推進することを目指している。
群馬銀行は2025年4月に「DX・業務改革」「データ利活用」「人的資本」を柱とする中期経営計画を策定しており、本プロジェクトは両社が2024年に開始した融資業務領域での生成AI活用の実証実験を経て実現した。実運用開始にあたり、AIのチューニングを重ねた結果、融資業務への適用可能性が確認され、群馬銀行の業務ノウハウとフューチャーアーキテクトのAI技術・実装力を結集したかたちとなった。
FutureBANK AI HUB(仮称)は、融資業務の全プロセスをAIが伴走して支援するというコンセプトのもと設計。RAG技術を活用し、行内の膨大な審査データやマニュアルから必要情報を統合的にAIが提示。経験の浅い行員でも安定した品質の業務遂行を可能にし、複雑なリサーチや決算書分析プロセスの自動化によって、ノウハウの次世代継承を促している。
また、AIによるデータ化機能の2026年11月提供開始を予定しており、従来手入力で行っていた決算書科目明細のデジタル化を生成AIが担うことで、事務負担の軽減と「データの民主化」を促進する。これにより行内の多様なメンバーが蓄積データを活用しやすくなり、組織全体でのナレッジ共有が進む見込みだ。
導入成果として、2026年5月の稼働から2週間で渉外融資業務に携わる対象者の約6割が利用を開始し、累計利用件数は約4,000件に達した。現場からは財務分析におけるAIのアドバイスによる納得感の向上や、若手行員の提案力・OJT質向上などの声があがっている。AIとの対話を通じ顧客財務状況や資金ニーズへの理解が深まり、より適切な提案やヒアリングが可能となっている。
フューチャーアーキテクトは戦略業務系ソリューション「FutureBANK」のコンサルティングサービスを全国30行以上の地域金融機関へ提供しており、本プロジェクトではその実績と生成AIの知見、エンジニアリング力の融合を実現した。今後はデータ価値をAIで拡大する自律的な活用サイクルを確立し、FutureBANKを基盤とした次世代戦略基盤の発展を目指す。
【関連記事】
・SBIネオメディアHD、電通、電通デジタルが戦略提携—金融×メディアの新事業創出へ
・デジタルガレージとりそなHD、中小企業向け新金融事業「DG Bank(仮称)」を始動
・MUFGとGoogle、リテール領域で戦略的提携 AI活用で次世代金融体験を推進
