住友ベークライトは、沢井製薬と共同で開発した使用する樹脂量を軽減した医薬品包装用高防湿シートが、沢井製薬の一部製品に採用されることを発表した。
同社は、医薬品包装(PTP包装)に用いるシートにおいて、製剤の物性や特性などに応じて要求される機能を保持しつつ、使用する樹脂量を軽減した「スミライトFCL-1145」を開発。スミライトFCLは、基材となるPVC(ポリ塩化ビニル)に、フッ素樹脂フィルムを複合した高防湿性を特徴とする製品だという。
スミライトFCL-1145では、高防湿性に加え、透明性、成形加工性などの諸機能を維持しつつ、使用する樹脂量を約22%軽減。これにともなうCO2排出量の削減は約24%となるという。また薄肉化することにより、PTP包装における錠剤の取出し性改善も期待できるとしている。
沢井製薬は、同製品を6月以降に使用する一部製品で採用。住友ベークライトは今後も、医薬品包装において環境負荷低減に貢献する製品の製造・開発を目指していくという。