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競争優位性を構築する組織カルチャー変革

非連続的な変化を常識にしていく──レゾナック髙橋CEOと今井CHROに聞く、組織文化変革の今と未来

ゲスト:レゾナック・ホールディングス 髙橋秀仁氏、今井のり氏(後編)

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透明なコミュニケーションの重要性

髙橋:覚悟と信念、そしてコミュニケーションが大事です。厳しいことを言うのはなかなか難しいですが、私は役員会で直接厳しいことを言うし、個別に呼び出して伝えることもあります。

宮森:逆に、髙橋さんご自身が言われることもあるのでしょうか。

今井:もちろんです。360度フィードバックがありますし、髙橋が社長になる前には、役員全員が参加したオフサイトミーティングで「髙橋さんに対して思うことを率直に伝える」という会をやりましたよね。

髙橋:GEでもよくやっていたのですが、新リーダーになる人が部屋を出た後、残ったメンバーが「これはやめてほしい」という点を付箋に書き出していく形式です。それと同じようにやりました。

 また、「社長になります」というアナウンスの後、いくつかの事業所でタウンホールミーティングを開いたのですが、その一つを今井がこっそりコンサルタントに見せていて、後でそのコンサルタントから徹底的にダメ出しをされました。「ここがダメだ」「こうした方がいい」と、役員全員の前で2時間以上指摘されました。

今井:さすがの髙橋も、相当へこんでいましたよね。

髙橋:そりゃへこみますよ。その状態で「来年のタウンホールミーティング用の資料がありますから、今すぐロープレしてみてください」と言われました。言われた直後だから慎重になり過ぎて、非常に安全運転な説明をしてしまったんです。すると、終わった途端に「それじゃおもしろくない」「髙橋さんらしくない」と言われてしまいました。

 どうしたらいいんだと思ったら、役員の一人が手を挙げて「髙橋さん、変わらなくていいですよ。僕らがフォローしますから」と言ってくれました。それがとても救いになりましたね。

宮森:それは素晴らしいですね。お話を伺っていると、やはり知的な誠実さ、そして嘘をつかない姿勢が印象的です。だからこそ、コミュニケーションが透明なんですね。

髙橋:透明性を一貫して保つことは本当に大事だと思います。

今井:そして、間違えたら素直に謝ることです。

髙橋:それも重要ですね。私はよく「間違えました、大変申し訳ありませんでした」と謝ります。

今井:走りながら進めている分、抜け漏れも多いですからね。

宮森:お二人のその姿を見て「こうなりたい」と思う人が増えるといいですね。

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やつづかえり(ヤツヅカエリ)

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