新規事業を成功させる秘訣―熱狂的なサービスの提供
佐宗:
非常に共感します。これから始める事業の計画としての“数字”を語るのではなく、その結果に至るまでのストーリーを語りイメージを持ってもらうことは、大企業の中からイノベーションを起こしていく際に、絶対に必要なアプローチですよね。では、宮井さん流のオープンイノベーションを定義してプレゼンした後は、どういうことが起こっていきましたか?
宮井:
事業としての軸が定まった後は“芋づる式”にやりたいことが出てきました。まずは、消費者トライブの「リスト」を作成すれば良いのだと気づきました。どういった消費者のグループがあるのかを約3ヶ月間徹底的にブレストしました。その結果、もうこれ以上出ないという上限まで達した感じられるところまでリスト化し、まずは250ぐらいのグループを定義していきました。
そのリストをメンターである守屋さんに見せにいくと、「このビジネスのポイントは“熱狂的”かどうかだ」とアドバイスをもらいました。 「熱狂的な」「想像をはるかに越える」と思ってもらえれば、競合他社が真似しようとは思わないだろうし、お客様も“想定以上”という驚きをもって、このデータを買ってくれるようになるはずだと。それ以来、ある種の「過剰さ」が感じられるかどうかをアウトプットの指針の1つにしています。