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なぜ変革のレシピを公開するのか。宇田川教授とMuture莇氏が語る、依存型ではない企業変革支援とは?

ゲスト:Muture 莇(あざみ)大介 CEO、埼玉大学 宇田川元一 教授

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なぜ“企業変革のレシピ”を公開するのか

宇田川:Mutureの競争力の源泉である独自性を守るために、気をつけていることはありますか。

:「安全圏に身を置かないこと」を大事にし、「外から石を投げるな」とよく話しています。

 会社をどうにかしなければと悩んでいる方は、次の図の左側、それこそ一般論としての理想の話をされます。それに対して、我々のスキルと経験から「こうやればいいですよ」と教えてあげても、専門家が外から石を投げているだけです。

 「この人はなぜ、やり方を教えてもできないんだろう」ともう一歩踏み込むと、実際に解くべきは右側の課題だと分かってくる。これが「チームパートナー」として取るべきスタンスで、そのうえで「システムパートナー」として全体を見ると、さらに深く支援ができます。

DX推進のキーマンのミドルを悩ます課題
資料提供:株式会社Muture/クリックすると拡大します

宇田川:大事な考え方ですね。

:もちろんうまくいかないこともあり、我々のメンバーも苦労しています。それで今、我々の活動を「パターン・ランゲージ[1]」の形で共有しようとしているんですよ。個別の支援対象に対してやっていることを再現性のあるものにしようと、この1年弱をかけて社員総出でまとめています。

パターン・ランゲージ
パターン・ランゲージの一例/クリックすると拡大します

宇田川:サッカーでチームが戦術的なスタイルや、状況に応じたプレーの原則を具体的に定義する「プレーモデル」のようなものですね。企業変革においても同様なものが必要だと思っています。

:まずはそのようなものをまとめたうえで、ある程度、ボリュームがでてきたらオープンソース化したいんです。これも自分たちの首を締めそうですが(笑)

宇田川:丸井の変革で見えてきたレシピを世間に公開することは社会的に大きな意義があります。普通の支援会社なら秘伝のレシピはオープンにはしないでしょう。でも、これでMutureさんの首は締まらないと思いますよ。オープンにすることで、みんなの行動が良くなるわけだから。

:そうなってほしいですね。


[1]パターン・ランゲージ:すでに豊かな経験を持っている人から「コツの抽出」をし、他の人が「やってみたくなるヒント集」として提示するという、新しい「知恵の伝承&学び」の方法(株式会社クリエイティブシフト「パターン・ランゲージとは?」を参照)

社名「Muture」が体現する支援思想

宇田川:なるほど、Mutureさんのやっていることがよく分かりました。ここまでのことを、丸井の内部人材だけでやるのは無理ですよね。外注でも難しい。外でも中でもない新たな立ち位置だからできるのでしょう。

:はい。我々はよく「境界に立とう」という話をします。どちらかに属する方が楽かもしれませんが、境界に立つことで価値が生まれ、我々の「mutualism(相利共生)の未来を創る」という理念にもつながると考えています。

 ビジネスは搾取構造になりがちですが、せっかく我々がやるならそうではない形にしたい。だから、安全圏を脱し、オープンソース化も行うなど、意図のある活動を積み上げています。

mutualism(相利共生)の未来を創る
資料提供:株式会社Muture/クリックすると拡大します

宇田川:その姿勢は、丸井との出会いで形作られた部分もあるのでは。

:おっしゃる通りです。グッドパッチと丸井の化学反応で、どちらの会社にもない独自の思想が生まれています。

宇田川:本当に面白いですね。丸井の変革支援機能としての取り組みはもちろん、支援会社の変革という観点からも、とても興味深いお話でした。ありがとうございました。

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この記事の著者

やつづかえり(ヤツヅカエリ)

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提供:株式会社Muture

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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