イノベーションのエコシステムに「優秀な人材」を巻き込むには?
内田:
杉本さんは、SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)に2013年から3年連続で参加していますね。最初はLab-cafe から生まれたプロジェクト「Open Pool」で、2年目以降はTodai to TexasのチームとしてAgICを代表して参加されている。そのあたりのいきさつを聞かせてください。
杉本: SXSWには全世界からスタートアップのCEOやエンジェル投資家が集結すると言われているトレードショーですが、その話をLab-Cafeに出入りしていた学生から聞いて、どうにか出展できないかと考えたんです。実は、将来の僕の夢はカフェとビリヤード場をやることでした。かなり本気なんですよ(笑)。その頃、プロジェクション・マッピングがバズワードになっていた。それで、ビリヤード台が玉の動きに合わせ波打ったり、小魚の群れが玉を避けるように泳いだりするようなプロジェクション・マッピングができたら面白いだろうと考えました。それをオープンソースで開発できる「Open Pool」というプロダクトをつくり、SXSWに持っていったんです。結果、“Coolest 5 of SXSW”に選ばれた。Open Poolがウケるなら、Lab-Cafeの周りにもっと原石が転がっているのではないか。そこで東大発のスタートアップがSXSW出展を目指すコンペティション、Todai to Texasを東大に提案し、仕掛けたということなんです。