ウエストポイント式リーダーシップの中核「Be」とは?

第1回

 現代は"答えのない時代"です。高度成長期のように自然とみんなが成長していく時代ではありませんし、周りを見渡しても誰も正解を持っていません。つまり、自分の意思で自分の道を見つけて、人々と共に進んでいくしかないのです。では、どうすれば人々がついてきてくれるでしょうか? 必要なのは、よく言われるような「カリスマ性」でしょうか、もしくは「役職」でしょうか。実は、その本質はまったく別のところにあります。本連載では、その本質を紹介していきます。

[公開日]

[著] 渡辺 博 村上 知紀

[タグ] タレントマネジメント リーダーシップ ワークスタイル 事業開発

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“ Leadership is in the eye of the followers ”

私も最近「グイグイ引っ張る型のリーダー」をとんと見なくなりました。答えのない時代だから淘汰されていったのも事実でしょうし、でもそれ以上に多くの上司が自信を喪失し、引っ張る力がなくなっているのではとも感じます。引っ張る力があってもグイグイ引っ張らないでメンバーの力を発揮させるのと、そもそも引っ張る力がない、のとでは大違いだと思います。部下のことを思っているフリをしつつ叱ることもせず、大勢の意見に同調する、何かそんな上司がすごく多くなった様に思うのですが……。

 これは、株式会社ビジネス・ブレークスルーが提供するリーダー養成プログラム(リーダーシップ・アクションプログラム)における議論で、大手通信会社に勤める浜遊(はまゆう)さんによって、発せられた問いかけです。

 読者のみなさんの中でも、「うちの部門長は意志がない」「うちの課長はメンバーの意見に迎合するだけで、率先して本質的な問題を解決しようとしない」と考えている方が多くいるのではないでしょうか。浜遊さんは続けます。

義務教育だけでなく、企業においても、「リーダースキル」は多少教えられることはあっても「リーダーシップ」については、その定義も在り方も、少なくとも私の勤務先では教えられた記憶がないことに気付きました。それでいながら、ある日から管理職試験に受かったからと課長や部長になってしまいます。

 読者のみなさんの中にも、よくよく考えるとリーダーとはなにか、リーダーシップとはなにか、マネージャーとの違いはなにか、どうすれば人がついてきてくれるのか、といった点について明確になっていない方や仕事上で悩んでいる方が多くいるのではないでしょうか。

 村上が、リーダーシップを学ぶ中で出会った最初の言葉は、プログラムの講師でもある筆者の渡辺が講義の中で紹介した言葉でした。

“ Leadership is in the eye of the followers ”

 リーダーシップは、人々が見つめる眼のなかにあり、付いて行こうと決める人々の心のなかにあるもの、ということです。役職やポジションとはなんの関係もありませんし、自分が決めることでもありません。あくまで結果として人がついて来るかどうか、ということがポイントなのです。

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