2026年6月1日、サッポロホールディングスは、新たな働き方推進プロジェクト「Work with AI」を本格的に開始したと発表した。本取り組みは、サッポログループのDX方針および中長期成長戦略の施策「Efficient Foundation(組織改革)」の一環として実施する。
労働人口の減少が進む昨今、従来の「人がすべての業務を担う」働き方は持続が難しくなっている。一方、生成AIやAIエージェント技術の進展により、業務の一部をAIが代替・補完し、人とAIそれぞれの強みを活かす業務設計が可能となってきた。サッポロホールディングスは、AIに定型業務を任せることで、従業員が創造的・高付加価値業務に注力できる体制の構築を目指している。
同社の社内調査では、従業員の80%以上が変革の重要性を認識する一方、実際に組織変革を行っている従業員は15%未満と、推進段階でギャップがある。生成AI活用率は70%を超えるが、個人利用にとどまり、組織的な業務プロセスへの統合やAIとの役割分担には至っていないとしている。
この課題をふまえ、「Work with AI」ではまず、業務棚卸を起点に業務内容・工数・AI適合度・優先度を可視化し、AIの最適活用領域を特定。業務プロセスの再設計を行う。効率化だけでなく、AIによって創出された時間を意思決定・構想創出など、人が担うべき高付加価値業務へ振り向け、組織全体の創造性と意思決定力向上を目指す。
2026年2月から4月にかけては、SIGNATEのAIエージェント「WorkAI」を使い、一部本社部門で業務棚卸・AI適合度評価の実証を実施。有用性を確認したため、6月から対象をコーポレート部門全体へ拡大し、部門横断で業務の再整理を進める。これにより、AI活用領域の体系化や、人とAIの最適な役割分担に基づく新しい業務プロセスの組織実装を目指す。
また同社は、2022年から全社員約6,000名を対象にDX研修を実施しており、本年で5年目に到達。AI時代に即した価値観と柔軟な学びの姿勢の醸成を図り、「Work with AI」を支える人財基盤の強化も進める。
今後は、本取り組みで得られた知見を業務・組織体制の抜本的な見直しに活かし、AIと共創し価値を生み出す経営基盤を構築する方針。生産性向上を起点に、意思決定の高度化・価値創出力強化を推進し、グループ全体の成長戦略を持続的に支える基盤確立を目指す。
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