世界の投資動向と、日本に求められる「協調投資モデル」
ディープテック分野は高リスク・長期回収ゆえ、投資家にとっても特別な目利き力と忍耐が求められます。しかしその成長可能性から、世界的に見て着実に投資額は拡大してきました。BCGのレポートによれば、2010年代初めにはVC投資全体の1割程度だったディープテック関連投資が、直近では全体の20%前後を占めるまでになっています[2]。
特に2021年には世界で約1,600億ドルもの資金がディープテックに投じられましたが、その後の金利上昇局面で2022年は約1,050億ドル、2023年上期には一時2020年並みの水準まで落ち込みました。もっとも、VC投資全体に占める割合は2019年以降おおむね20%前後で安定しており、1件あたりの投資額はむしろ大型化しています。さらに2024から2025年にかけては、生成AIの台頭やエネルギー転換投資の拡大を追い風に、ディープテック投資は再び回復局面に入りつつあると指摘されています。これはAIブームなど特定分野の牽引もありますが、宇宙開発、クリーンテック、核融合、次世代医療など幅広い領域でディープテックへの資金流入が一般化してきた結果と言えるでしょう。



