開発競争から「現場の実装」へ。AI時代における日本の勝ち筋
米倉:ここまでは組織文化の課題について伺ってきましたが、一方でイノベーションの根幹について、シュンペーターは新しい技術が出てくると「エコノミックスペース(経済的空間)」ができると言いました。そして今、まさにAIという巨大な波が来ていますが、ここで大企業とベンチャーが組んで戦う可能性についてどう見ていますか。
髙橋:それについては、非常に大きな可能性があると思います。実は私、社長時代は会議ばかりでしたが、会長になって部下がいなくなり、毎日AIと遊ぶ時間ができて非常に幸せな日々を送っています。だからこそ日々感じているのですが、本当にこんなに面白い産業はないですよ。確かに、米国が基盤モデルなどの上のレイヤーで先行していますが、日本が勝負すべきは「エンドユーザーに近いところ」なのです。つまり、AIを現実の産業や現場にどう落とし込んでいくか。特にフィジカルAIの領域にこそ、日本の産業を守り発展させる鍵があると思っています。
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