「画一的な中間層を量産する教育」から「異端もその力を発揮できる教育」への変化
西口:
溝口さんはいかがですか。SDGsと照らし合わせてみて、ご自身の事業について、どのようにお感じになりますか。
溝口:
現在のドメインだけでいえば、目標3の「すべての人に健康と福祉を」というテーマでしょうか。ただ、当社は「ヘルスケアの会社」としてみられていると思うのですが、FiNCとしては「一生に一度のかけがえのない人生の成功をサポートする」というビジョンを創業時から掲げており、その中であらゆる人間の活動の基盤となるヘルスケアに取り組んでいるという認識です。しかし、あくまで「健康」は必要条件で十分条件ではないでしょうし、たとえ何らかの形で健康を阻害されたとしても、幸せを感じられる人生をおくる人はいる。それが何かと考えれば、“自分で自分の人生をコントロールできているという実感”だと思うのです。逆にいえば、健康であることも貧困や飢餓などと同様、人間の自由な生き方を阻害しないために解決すべき課題の一つだということです。