オープンイノベーションの阻害要因となる大企業とスタートアップの「認識齟齬」、解決策となる“翻訳家”と“インテグレーター”
西口:
それぞれご自身が手がける事業とSDGs的な考え方が、密接に関係していることがよくわかりました。それではSDGs的な視点がないとすれば、事業はどのようになるのでしょうか。例えば、加藤さんのプログラムはどのようなものになっていると想像されますか。現在は、アクセラレーション、そして事業のインテグレーションまで手がけられているわけですが。
加藤:
シンプルに言えば、スタートアップのアイディアやビジネスシーズは、大企業の品質基準を満たさないとして切り捨ててしまう可能性があったかもしれませんね。東急さんに限らず、創業社長の大企業でもない限り、既存ビジネスにおける効率性や収益性が重視される中で、将来的な可能性はあると分かっていても、不確実性の高いものとの協業や投資の意思決定がしづらいんだと思います。